• Skip to primary navigation
  • Skip to main content
  • Skip to primary sidebar
  • Skip to footer
  • TOP
  • FIELD GUIDE
  • HAIR WORKS NOTES
  • LAB NOTES
  • ESPRIT 3.0
    • MANIFESTO
  • ART/CREATION
  • ESSAY
  • ARTIFACT

interior lab LOG

髪を通して世界探索をする、とある美容師の研究日誌 — Field Notes from a Hairdresser's Lab

FILED BY MASASHITT

現役美容師・29年目。サンフランシスコを拠点にヘアサイエンスとエフィラージュカットを探求しながらHair Caffe Labを運営。「科学と非科学、ハイクラスとストリート」—その交差点に挑み美容に留まらない知見と私見をマイペースに綴ります。/29-year hairdresser based in San Francisco. Exploring hair science and the Effilage technique while developing Hair Caffe Lab. Navigating the intersection of science and intuition, high-end and street — writing it all down at my own pace. About this lab →

  • CONTACT
  • ABOUT
現在の場所:ホーム / LAB NOTES / S-7 Development Notes #4|科学が説明できなかった、現場の勘

S-7 Development Notes #4|科学が説明できなかった、現場の勘

2026-06-10 By masashitt カテゴリLAB NOTES

← 前回の記事:S-7 Development Notes #3|同じ「泡」なのに、こんなに違うのか

泡は、すこしづつ思い通りになり始めていた。

前回書いたとおり、界面活性剤ごとの泡を手で覚えて、組み合わせを設計する。とゆう考え方を手に入れてからは、試作のたびに手応えが増えていった。相変わらず泡立ち成分A(前回の記事で「もうこれだけでいいんじゃないか」と惚れ込んだ、あの成分だ)が本命で、これを軸に組み立てれば間違いない。そう信じて、泡・滑り・粘度を少しづつ詰めていた。

実際、洗っている最中の感触は、もうかなり良いところまで来ていた。泡立ち、泡の質、流したときのスッキリ感。「お、いいじゃん」と思える試作が、ちらほら出始めていた。

でも、乾かすと「普通」になる…

問題は、そのあとだった。

シャンプーを流して、タオルドライして、ドライヤーで乾かす。美容師なので、この一連の流れは体に染み付いている。そして乾かし終わった髪に指を通した瞬間、毎回同じことを思った。

……普通だな、と。

洗っている間はあんなに良いのに、乾かすと、どこにでもある仕上がりになる。悪くはない。でも、「これだ」でもない。せっかく自分で作っているのに、仕上がりが市販品と区別つかないなら、意味がないじゃないか。。。

課題が、変わった瞬間だった。泡はもう、設計できる。次の相手は「洗い上がり」だ。

洗浄成分をいじっても、そこには届かなかった

最初は、界面活性剤の組み合わせでなんとかしようとした。比率を変え、種類を入れ替え、泡のキャラクターを変えてみる。

でも、何度やっても、乾かした後の質感はほとんど変わらなかった。洗っている最中の感触は変わるのに、ドライ後は変わらない。

本を読み直しても、答えは見つからない。例の英語の本だ。読むほどに疑問が増えるのは、あの頃から何も変わっていなかった。笑

つまり、洗う工程と、乾かした後の質感は、別の場所で決まっている。たぶん。じゃあ…どこだ???

そこで思い出した、あの”保留”

ここで、ふと思い出したものがある。

Sodium Lactate。この日記の第2回で書いた、あの成分だ。「優秀な保湿剤だけど、すすぎで流れるからシャンプーに入れてもそこまで意味はない」と本に書かれていて、「じゃあ、書くなよ!!!」と1人で本にツッコミを入れつつ、わからないから保留、とメモだけして、でも何故かやたらと気になって買ってあった成分。

理由は、無い。笑(と、当時の僕は書いた)

でも、このとき頭の中で、何かが繋がった。本が「意味がない」と言っていたのは、「流れてしまうから残らない」とゆう理屈だ。じゃあ、僕がいま不満を持っているのはどこだ? 乾かした後だ。

理屈は合っていないかもしれない。でも、試すだけならタダじゃないか。いや、原料代はかかってるけど。笑

試しに、入れてみた

半信半疑だった。なにせ本には「意味がない」と書いてあるのだ。

それでも配合に加えて、いつも通り作って、いつも通り洗った。洗っている最中は、正直そこまで大きな違いを感じない。やっぱりそうか、と思いながら、流して、乾かした。

初めて「これだ」と思えた瞬間

乾かし終わって、髪に指を通した瞬間。

……え?

さらっさら、なのだ。

指がするする通る。あの「普通だな」が、無い。ずっと埋まらなかった洗い上がりの不満が、初めて前進した。何度も髪を触って確かめた。間違いない。今までの試作と、明らかに違う。

開発を始めてから、初めて「これだ」と思えた瞬間だった。

膝から崩れ落ちるような派手な感動ではなくて、静かに、でも確実に、手が「見つけた」と言っていた。

科学が説明できなかった、現場の勘

冷静になって考えると、変な話だ。

本には「流れるから意味がない」と書いてあった。理屈としては正しいのだと思う。僕なんかより遥かに化学を知っている人が書いた本だ。

でも、僕の手は、はっきり違いを感じていた。

数値やスペック表には出てこない。理屈の上では「意味がない」。それでも、毎日人の髪を洗って、切って、乾かしてきた手は、その差を一発で拾った。そして思い返せば、最初にこの成分を「なぜか買った」のも、同じ手の感覚だったのかもしれない。いや、それは嘘だ。触ってもいないんだから。これはもう、直感 としか言いようがない。まぐれだ。

理由は無い、と当時の僕は書いた。でも結果、素晴らしい成分と出会う事になった。

科学を軽んじたいわけじゃない。基礎の理屈がなければ、そもそも処方なんて組めない。ただ、教科書と現場の間には、数値にならない隙間があって、そこを埋められるのは、現場で手を動かしてきた人間なのではないでしょうか。

毎日サロンで髪に触っているとゆう、ただそれだけのこと。それが、開発において一番の武器になるなんて、始める前は想像もしていなかった。

「これだ」の、すぐあとに

あの”保留”は、いまも S-7 の処方の中にいる。発売に向けて調整中の処方にも、もちろん入っている。

ようやく軸が見えた。泡は成分A、洗い上がりはこの発見。この二本柱で詰めていけば、ゴールは近い——このときの僕は、本気でそう思っていた。

…で、ここまで読んでくれた方は覚えているかもしれない。その本命だった成分Aが、このあと思わぬ形で姿を消すことになる。

それはまた、別の回で。


🇬🇧 English version → https://masashitt.com/2026/06/10/the-sodium-lactate-moment/

🧴 S-7 is currently in final development. Join the launch list here →
https://haircaffelab.com/products/s-7-daily-shampoo

カテゴリLAB NOTES

→ このサイトの歩き方を見る(Field Guide)

全カテゴリ・日英両記事の目次

最近の投稿

  • S-7 Development Notes #4 | The Salon Intuition Science Couldn’t Explain 2026-06-10
  • S-7 Development Notes #4|科学が説明できなかった、現場の勘 2026-06-10
  • S-7 Development Notes #3 | Same Foam, So Different 2026-06-08
  • S-7 Development Notes #3|同じ「泡」なのに、こんなに違うのか 2026-06-08
  • S-7 Development Notes #2 | The More I Read, the More Questions I Had 2026-06-08
前の投稿: « S-7 Development Notes #3 | Same Foam, So Different
次の投稿: S-7 Development Notes #4 | The Salon Intuition Science Couldn’t Explain »

Reader Interactions

コメントを残す コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


最初のサイドバー

はじめての方へ

→ サイトの歩き方(Field Guide)

made by hair caffe lab

No.115 Leave-In Treatment Mist
軽仕上げ。デイリーケア・熱保護

No.215 Leave-In Treatment Mist
広がり・うねり対策 強化版

Hair Caffe Lab → Hair Caffe Lab

Past posts

沖縄県北谷町美浜 イルミネーション

Illumination of December 2016

2017-08-18

… Read More ... about Illumination of December 2016

X100T by FUJIFILM

家族の風景|X100T by FUJIFILM

2018-06-02

  家族を撮り続けています。 撮りたてで見ても、うっとりするこの描写。 数年後、数十年後にみたら、感極まって泣いてしまうかもしれない。 いまからそんな予感が、わりと確かな感覚として…。 … Read More ... about 家族の風景|X100T by FUJIFILM

Okinawa Japan Yomitan sea kids

iPhone7 Plusで 4Kムービー を創ってみた

2017-08-30

https://youtu.be/44oSZBDwP9w 分かる人には直ぐわかる、岩が印象的な素敵なビーチにて。 少し前までは好きでよく動画編集をしていたのですが、AVCHD(ハイビジョンの … Read More ... about iPhone7 Plusで 4Kムービー を創ってみた

sakura 桜 沖縄 okinawa

SAKURA

2018-02-22

  桜には喜怒哀楽を感じる。 その中でも一番、哀を感じる。 ーーーーーーーーーーーーーーー Nikon Df AF-S NIKKOR 28-300mm … Read More ... about SAKURA

blue and …

2018-03-02

        Nikon Df AI AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D … Read More ... about blue and …

Tags

apple (1) English Post (10) FIREHEADの事 (33) FIREHEADオープンまでの記録 (47) GenesisFramework (1) USA (6) WordPress (1) アウトドア (1) クルマ (3) サンフランシスコ (6) タイ (4) ヘアーカラー (1) マネー (4) ライフスタイル (53) リナティラについて (19) 健康と食事 (2) 写真 (21) 台湾 (14) 子育て (2) 旅 (23) 映像・動画 (5) 海外移住美容師 (4) 知的好奇心放浪記 (9) 美容室経営の事 (35) 美容師技術の事 (56) 英語学習 (1) 読書 (1) 買い物 (16) 音楽 (2)

Footer

→ サイトの歩き方(Field Guide)

【カテゴリー】

  • TOP
  • FIELD GUIDE
  • HAIR WORKS NOTES
  • LAB NOTES
  • ESPRIT 3.0
    • MANIFESTO
  • ART/CREATION
  • ESSAY
  • ARTIFACT
  • CONTACT
  • ABOUT
Hair Caffe Lab

Hair Caffe Lab

San Francisco  ·  Est. 2025

→ haircaffelab.com

© 2008–2026 | interior lab / masashitt