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作ると決めて、いちばん最初にしたこと
前回、僕は「自分のためのシャンプーを作ろう」と思い立った、という話を書いた。
そう聞くと、次の日からビーカーを並べて、颯爽と試作を始めたように聞こえるかもしれない。でも、実際は全然そうじゃなかった。
決めたはいいものの、僕は何から手をつければいいのか、本当に何もわかっていなかった。この時点でわかっていたのは、『僕でも原料を買うことが、可能である。』これだけだ。笑
まず、本を読んだ
だから、最初にしたことは、本を読むことだった。シャンプー作りの基本が書いてある電子書籍を買った。英語の本だ…。
知っていると思うけど、僕は化学者ではない。処方開発のプロでもないし、大学で化粧品の勉強をしたわけでもない。ただ、毎日人の髪を洗って、切って、乾かしてきただけの美容師だ。
だから、基礎的な本や資料を読みながら、自分なりに「たぶんこうなんだろう」と仮説を立てて、それを自分の手と髪で確かめていくしかなかった。人間に質問できる環境が全く無い。というのは想像以上にしんどかった…。
そして本を読み始めて、すぐにわかったことがある。
読めば読むほど、わかった気になるどころか、疑問のほうが増えていく。しかも英語だから、読解に驚くほど時間がかかる。。。
さーーー、どうする??早くも挫折の気配です。笑
Sodium Lactate で、いきなり引っかかった
最初に引っかかったのは、Sodium Lactate という保湿成分だった。
本によると、グリセリンやアロエの代わりになる優秀な保湿剤らしい。へえ、と思って読み進めると、こうも書いてある。シャンプーは結局洗い流すものだから、これを入れてもそこまで意味はない、と。
え……どっちなんだ!!?? と思った。
優秀な保湿剤なら入れたいし、でもすすぎで流れてしまうなら入れる意味がない。だったら別のものに替えるべきなのか。アロエか、グリセリンか、パンテノールか。そもそも、『そこまで意味は無い』のに、なんで本で言及したんだ!!!???
今のメモを見返すと、この一個の成分でずいぶん長く悩んでいる。普通は「流れるなら入れない」で終わる話だ。でも、なんだか引っかかった。理由は、無い。笑
でも、こうゆうのを直感というのでしょう。この小さな引っかかりが、あとでちゃんと意味を持つことになる。でも、それはもう少し先の回で書きます。
このときの僕にできたのは、「わからないから、保留」とメモすることだけだった。でも、なぜか買った。この成分を。
理由は、無い。笑(2回目)
界面活性剤、ちょっと多くないか
もうひとつ、本を真似て最初の処方を組んだときに気になったことがある。
このレシピ、界面活性剤の比率がかなり多いんじゃないか、ということ。本の通りに組んでみたものは、どうも洗浄成分が前に出すぎている気がした。
もちろん、この時点では「気がした」だけだ。確信なんて何もない。ただ、毎日人の頭を洗ってきた手の感覚が、なんとなく「これは強い側だな」と言っている。
その、言葉になる前の感覚を、とりあえずメモに残しておいた。
科学者じゃないので、頭の中で転がしているより、一回手を動かしたほうが早い。だったら、とにかくまずは作ってみよう。そう思った。
最初の試作
いちばん最初の一本は…
泡立てて、流して、乾かす。その間ずっと、手と頭皮と髪の感触に意識を向けていた。
泡は、思っていたより悪くなかった。正直、ちょっと意外だった。
でも、粘度はどうにも硬すぎる。手のひらでなかなか伸びてくれないし、ボトルから出すのにも少し力がいる。本に書いてあった通りに作ったはずなのに、僕の手は「これは違う」と言っていた。
滑りも、引っかかるわけじゃないけれど、指の進み方に、あと一歩なめらかさが足りない。
良いところと、そうでないところが、一本の中に同居していた。
うまくいったのか、よくわからなかった
正直に言うと、「これはいける」とも「これはダメだ」とも思えなかった。
泡は良い。でも粘度は硬い。滑りはもう一歩。じゃあ次はどこを調整すればいいのか——それが、まったく見当もつかなかった。
そもそも、界面活性剤の種類ごとに泡や滑りの「質感」がどう違うのか、まだ全然つかめていない。どれが何をしているのか、手で区別できていない。
わかったのは、「自分にはまだ、判断するための物差しがない」ということだった。逆に言えば、その物差しを手で作っていくことが、これから始まる。そうゆうことだ。果てしない!!!
洗い終わって手元に残ったのは、成功でも失敗でもなく、ただいくつかの不満。
しんどい。でも、なぜか楽しいのだ。
でも、宿題だけははっきりした
泡。滑り。粘度。
最初の一本を洗い終えて、はっきりしたのはこの三つだった。何が正解かはわからない。でも、自分が手で気にしているのがこの三つだということだけは、もう疑いようがなかった。
泡が軽すぎても物足りないし、重すぎても洗っていて疲れる。滑りが足りなければ引っかかるし、ありすぎれば何かが残っている気がする。粘度は——この一本は、明らかに硬すぎた。
この三つを、これからひとつずつ手で確かめていくことになる。
この時点ではまだ、「S-7」という名前も、香りも、完成した中身も、何ひとつなかった。
あったのは、本を読んで増えた疑問と、泡・滑り・粘度という三つの不満だけ。
この不満を分解して、どの成分が影響しているのかを知る必要があった。果てしない!!!(2回目)
次は、その三つの中でもいちばん最初にぶつかった「泡」を、界面活性剤ごとにひとつずつ手で確かめていくところから始まります。
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🧴 S-7 is currently in final development. Join the launch list here →
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